健康 食事

栄養系研究者の視点でダイエットを徹底解説した記事

2023-08-08

はじめに

こんにちは。この記事ではダイエットについてまとめたいと思います。ダイエットについてはたくさんの方が情報発信をされていますが、私自身が納得の行くような発信をしている人が本当に少なかったのでこの記事を作成しました。私の専門は栄養疫学になりますので、運動については情報が弱いです。一方で、ダイエット自体が私の専門ではありませんが、理学療法士などのスポーツ系の方よりも、食事に関する情報については参考になる点があればと思っています

そこで、この記事では、栄養系の研究者であるわたしが考えるダイエットの方法をまとめました。

Pon
食品会社で働く研究者。得意分野は食品の機能性研究や腸内細菌の研究。PhD。

美容よりも生活習慣病の予防が記事の主題です

減量は生活習慣病の予防のための手段

ダイエットと聞くと、モテたいとかモデルさんのように美しくなりたいなど、美容目的の方が多いと思います。もちろんそれを否定する必要もないのですが、この記事を書くにあたって、私が考えているダイエットの目的は生活習慣病の予防です。

多くの方がご存知の通り、肥満は糖尿病や高血圧、心疾患など様々な生活習慣病のリスク因子です。健康という文脈の中で、肥満はいいところがほとんどないと言っても良いと思います。

そんなわけで、この記事を読んでくださっている方に、あらかじめお伝えしたいのは、この記事では生活習慣病の予防を目的とした、手段として減量を考えている方に向けた記事です。減量によって美しくなることができれば素晴らしいことですが、美容目的が第一にあるのであれば、私の記事とは目的のズレがあることを承知して読んで頂きたいです。

体重の管理も大事だけど本丸は内臓脂肪

この記事では減量の方法、リバウンドの対策など体重に特に焦点を当てて記事をまとめています。ですが、本来、一番気をつけるべき数値は内臓脂肪です。内臓脂肪はリンゴ型の肥満体型の方が多く持っている脂肪組織です。

内臓脂肪は皮下脂肪と比べて血糖値、中性脂肪、LDLーコレステロール(悪玉コレステロール)との関連があり、動脈硬化などのリスクを高めることが知られています。ですが、内臓脂肪の測定にはCTが必要だったり、簡易的な測定方法でも普通は測定できないので、自宅でも測定が可能な体重を指標にしています。

痩せすぎもいいことがない

一方で日本では”痩せすぎ”の人が若年女性で多いというのもとても大きな問題です。わたしは研究などで色々な方のBMIを知っていますが、若い女性で、痩せているなーという印象の方は、ほとんどの場合痩せすぎと言っても良いと思います。

BMI18.5未満の場合には、骨折のリスクが高く、長期的なことを考えると、将来の認知症のリスクも高めることになります。ですので、肥満にも、肥満予備軍にも該当しない健康そのものの方が、美容目的だけのためにダイエットをするのであれば、基本的には反対です。

もしも、ここまでこの記事を読んで、自分は肥満とは無縁だという方がいらっしゃいましたら、無理な減量には挑戦せずに、運動や筋トレだけを参考にしていただければと思います。

【GBD study まとめ記事】世界195カ国の食事と健康の関係を調べた論文

これまでの記事で取り上げてきた、世界195カ国の食と健康に関する情報を1つの記事にまとめました。この内容を参照していただければ、他の記事の全体像が分かります。食事はわたしたちにとっても身近な健康情報ですので、なにか参考になると思います。

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突き詰めるとカロリー収支がほぼ全て

カロリー収支がほぼ全て

カロリー収支という言葉をご存知ですか?これは、食事による摂取カロリーと運動や基礎代謝などによる消費カロリーの差分のことです。

そして、体重の増減は結局のところ、このカロリー収支がほぼ全てです。

摂取カロリーが消費カロリーよりも多いとその分だけ体重が増えますし、消費カロリーが摂取カロリーよりも多いと、その分だけ体重が落ちます。

単純に減量を考えるのであれば、7kcalで約1gの体重変動が起きます。つまり7kcal分カロリーを消費したら、身体の筋肉や脂肪などが合計で約1gほど分解すると言うことです。

これは体重コントロールを考える際に最も基本的な概念ですので、覚えておくと良いと思います。

では、次にカロリー収支をどのように用いたら良いのか、目標体重とダイエットの期間からカロリー収支を計算する例を紹介したいと思います。

例:3ヶ月で5kg体重を落とす場合の計算

“7kcalで約1gの体重変動”、これが頭に入っていれば、カロリー収支の目標を設定することができます。

例えば、3ヶ月でマイナス5kgを目標とすると、3ヶ月(つまり90日)の間に5000g✖️7kcal=35000kcalも消費カロリーを増やすか、摂取カロリーを減らさなければいけません。

35000kcalというと途方もない値で分かりにくいですが、1日あたりを計算すると、35000kcal➗90日=389kcal/日となります。つまり1日あたりの389kcal分消費カロリーを増やすか、摂取カロリーを減らせば、だいたい3ヶ月で5kgも体重が減るということです。

ここまで計算したら、どうやって389kcal分減らすのか、運動や食事のメニューに落とし込んでいけば良いと言うわけです。

例:現在のカロリー収支を調べよう

ちなみに、今のカロリー収支を調べる時にもやっぱり7kcalで1gという数字を使います。

カロリー収支は体重が変わっていない場合にはカロリー収支はゼロですし、体重が増えていればプラスになります。とは言っても日によってバラツキも大きいので、少し長めに数ヶ月間の体重変動からカロリー収支を計算するのが良いと思います。

例えば半年で5kgくらい体重が増えていれば、カロリー収支は5000g✖️7kcal➗180日=プラス194kcal/日となります。つまり1日あたりの摂取カロリーが消費カロリーよりも194kcal多いということです。

大雑把でも良いので現在のカロリー収支を把握することができれば、減量の計画を立てやすくなり、挫折しにくくなります。

運動でも食事でもどちらでもOK

カロリー収支の目標を理解したら、摂取カロリーを減らす、または消費カロリーを増やして目標のカロリー収支を目指す必要があります。

この時に大事なことは、摂取カロリーよりも消費カロリーが多ければ運動(消費カロリーを増やす)でも食事制限(摂取カロリーを減らす)でも良いということです。

もちろん両方を組み合わせても良いです。

おすすめは食事療法から始めること

運動でも、食事でも、カロリー収支で消費カロリーが摂取カロリーより多ければ体重は減って行きます。ですが、減量を始めて行う方はまずは摂取カロリーを減らすことを考える方が良いです。というのも、一般的には、肥満の原因はほとんどが”間食の食べ過ぎ”で説明ができると言われているからです。

間食の量をコントロールすることでどれ位、摂取カロリーを抑えるかを先ずは計算してみると良いと思います。その上で、食事のメニューの中で高カロリーなものの摂取量を減らせば多くの場合目標とするカロリー収支に到達すると思っています。

はじめに食事制限をおすすめする理由は、多くの人にとって、運動でカロリー収支を調整することは、想像以上に大変だからです。

下記に100kcalを消費するための運動時間と同じ100kcal分の食品の量を示していますが、運動と比較して、食事の量を減らすほうが簡単だと感じませんか?

100kcalの運動100kcalの食事
ランニング15分バニラアイス1/3カップ
早歩き30分ウィンナーソテー2本
サイクリング30分オレンジジュース100ml
※FiNCラボのウェブサイトから引用(運動)、日立健康管理センタから引用(食事)

成功の秘訣は食欲のコントロール

ダイエットに魔法はないけど食欲のコントロールは可能

ダイエットの記事などを見ると、「たったこれだけで体重が劇的に落ちました」みたいな、魔法のようなダイエット法をたくさん見かけます。全てが間違っているかどうかは分かりませんが、基本は楽して痩せることなんていうことはありません。

体重のコントロールの原理原則はカロリー収支であり、結局のところ運動か食事制限のどちらかまたは、両方をするしかないのです。(余分な脂肪を切除する肥満手術という奥の手はありますが、ここでは取り上げません)

ですが、食べ物や食べ方によっては、満腹感を持続させるなど、食欲をコントロールし、結果として痩せやすいと言える食品や食べ方があるというのも事実です。

ですので、食事を考える際には、摂取カロリーを下げながら、食欲を抑制し、食べ過ぎを伏せぐことを考えるのが王道と言えます。

食欲のコントロールはゆっくりと食べること

摂取カロリーをコントロールするのはとても難しいのですが、食欲のコントロールをする方法を知っていると、ラクに摂取カロリーを抑えることができるようになります。

具体的にはカロリー密度の低い食品や加工度合いの低い食品を食べることです。カロリー密度の低い食品と加工度合いの低い食品は重複することも多いですが、全く同じというわけではないので、それぞれを説明させていただきます。

そして、これらの食品が食欲を抑えるメカニズムは、ゆっくり食べ、消化することで説明ができます。次に、カロリー密度と超加工食品について説明をしたいと思います。

カロリー密度ってなに?

食欲のコントロールを考えるときの一番のキーワードはカロリー密度(エネルギー密度)だと思います。カロリー密度についてインターネットで調べると、”食品の含まれるエネルギー量を重量で割った値”と説明されます(単位は通常はkcal/g)。

カロリー密度が高い食品の代表が脂質で、1gあたり9kcalです。一方でタンパク質や炭水化物はそれぞれ4cal/gで、食物繊維は2kcal/gです。そして、食品のカロリー密度に一番影響を与えるのが水分です。水はカロリーがゼロなので、水分が高い食品は基本的にカロリー密度も低いです。

カロリー密度が低い食品の例としてはこんにゃくや海藻などがあります。

カロリー密度が低い食品は食欲を抑えてくれる

カロリー密度が低い食品は食欲を抑制します。このように説明すると、「カロリーが低いんだからすぐにお腹が空くし、食べた感じしないでしょ〜」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

はい。基本的にはその通りです。でも同じ摂取カロリーで考えたら少し印象が変わるかもしれません。

例えば、食事の主食をご飯1膳200kcalにするか、お粥1膳100kcalにするかを比較してみましょう。お粥のカロリー密度は普通のご飯の半分程度でかなりカロリー密度が低い食品と言えます。

お粥1膳食べると、摂取カロリーを100kcalほど抑えられますが、そうは言っても、すぐにお腹が空きます。お腹が空いてしまうと、どうしても間食が増えてしまい100kcalくらいはお菓子などで簡単に食べてしまいそうです。

でも、ご飯もお粥も200kcal分食べることを考えると、ご飯1膳を食べるか、お粥2膳食べるかという比較になります。この場合には、お粥2膳の方がだいぶ満足感がありそうではないでしょうか。食べる重量はもちろん2倍になりますし、食べる時間もかなり長くなると思います。

おそらく、食べている量は同じ200kcalでも、その後の間食(おやつ)や次の食事での食べる量が抑えられると思います。

超加工食品って何?

カロリー密度と同じように、食欲をコントロールするための重要なキーワードに超加工食品があります。超加工食品はいくつか定義があり、正確に説明しようと思うとややこしいので、ここでは加工の度合いが高い食品という大雑把な説明に留めておきます。

例えば、ハムやソーセージなどの加工肉や、精製工程を経て食物繊維などが取り除かれたフルーツジュースなどを超加工食品としましょう。

超加工食品はあっという間に消化される

例えば、全粒の小麦の穀粒を200kcal分食べるときと小麦を加工して作られた菓子パン200kcal分を食べる時を想像してみましょう。同じ200kcalでも菓子パンの方が速く食べることができます。同じようにりんご1個とりんご1個分に相当するりんごジュースでは、ジュースの方が早く摂取できます。

こんな感じで食べた時の満足感は摂取カロリーの影響も大きいですが、食べた量(重量や体積)や食べるのにかかる時間の影響も多分に受けるのです。

速く食べると食べた後の満足感が減少し、すぐにお腹が空いてしまいます。ですので、すぐにお腹が空いてしまうかどうかのもう一つのポイントは超加工食品かどうかと言えるのです。

以上のことをまとめると、食欲をコントロールするためには、カロリー密度を低くしたり、超加工食品をなるべく食べないことで食欲を抑え、摂取カロリーを抑えるというのが具体的な食事制限の王道と言えます。そして、カロリー密度が低い食品も、加工度が低い食品も、ゆっくりと食べるようになるという点が共通しています。

このように超加工食品は私たちの食べる速度を速くする食品とも言えるわけです。これは、そもそも食品を加工していること自体が、食材を食べやすくするためという目的を考えても当然のことではあります。

全体の栄養バランスを意識しよう

微量の栄養素の影響は小さい

食事管理の話をすると、いきなりマニアックなビタミンやポリフェノール、オメガ3脂肪酸など、ダイエットに効きそうな食品をたくさん摂取しようとする方がいます。

それは、決して間違ってはいませんが、優先順位としては後に回しても大丈夫です。(私見です・・・)

タンパク質、食物繊維の摂取など一般的な栄養素に気をつけよう

では、何が一番優先順位が高いかというと、これまでお伝えしたとおり、カロリー収支やカロリー密度に注意しながら、タンパク質、脂質、炭水化物(食物繊維も含む)のバランスをまずは意識すると良いと思います。

細かい数字はここでは説明しませんが、摂取カロリーのうち割合を増やしたいのはタンパク質と食物繊維です。また、炭水化物は可能な範囲で減らしても良いですが極端に減らすのはおすすめできません。

低糖質という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、摂取カロリーのうち40%以上は炭水化物にしたほうが良いのではないかと思います。(筆者の考えであって、コンセンサスが得られている値ではありません)

ただし、あくまでも目安であって、一番意識しないといけないことは、特定の食品の摂取量を減らすのではなく、栄養バランスは変えずに、全体の摂取量を下げることが理想だということです。

有酸素運動と筋トレの重要性

消費カロリーを高める方法は運動

ここまではカロリー収支のうちの摂取カロリーをいかに抑えるかを述べました。ここからは消費カロリーを増やすという話をしていきたいと思います。

消費カロリーを増やすためには、基本的には運動あるのみです。ただし、運動の種類によって異なる点もありますのでそのポイントを紹介したいと思います。

有酸素運動は脂肪を燃やす

聞いたことがある方もたくさんいると思いますが、ダイエットの時の運動の代名詞はウォーキングやランニングなどの有酸素運動です。

有酸素運動に限らず、カロリーを消費するとその分だけ体重が落ちます。ざっくりとした計算では7kcalで1gずつ体重が落ちるので、運動で350kcal消費したら、350kcal➗7kcal=50gくらい体重が減少します。

多くの専門家が有酸素運動を推奨する理由は、無酸素運動や基礎代謝では脂質だけでなくたんぱく質も分解され減少してしまうのに対して、有酸素運動の場合には、脂質が優先的に分解されるためです。

筋トレはダイエットに必要なのか?

有酸素運動のほかにダイエットを取り組む方には筋トレもできるだけ取り組んで欲しいです。この理由は大きく2つあり、1つ目は基礎代謝を上げるため、2つ目はリバウンドの予防です。

もう少し具体的に説明します。

1つ目の基礎代謝ですが、基礎代謝というのは、運動以外に臓器の働きなどで体内で起こっているエネルギー活動です。

基礎代謝量が大きい人は、運動をしなくてもカロリーがどんどん消費されていきます。車に例えると燃費の悪い車で、どんどんエネルギーとなるカロリー(車で言うとガソリン)を消費してしまうタイプです。

車は燃費が良いほうが、地球環境にもお財布にも良いですが、身体は基礎代謝が大きく、燃費が悪いほうが元気で健康的なのです。

2つ目のリバウンドですが、リバウンドというのは言葉のイメージ通り、ダイエットで変化した身体を元に戻そうとする体の働きです。

ダイエットで体重が減少した後の体重は、元の体重に戻ろうとします(リバウンド)。では、なぜ、身体はリバウンドしようとするのでしょうか?

実は、体重が減少するとき、多くの場合脂肪と筋肉の両方が分解されてます。そして、このうちの減少した“筋肉“が元の量に戻るまでリバウンドをすることが知られています。

つまりダイエットによって減少した体重のうち、筋肉はトレーニングでしっかりと増やすことをするとリバウンドの予防になるのです。

以上の通り、ダイエットをする際の筋肉は痩せやすい身体、リバウンドしにくい体質と関連が高くダイエットの時にはぜひ取り組んでもらいたいです。

筋力トレーニング初心者向け、効率的なメニューと食事の考え方

筋力トレーニング初心者に向けてまとめた記事です。1週間に何日トレーニングしたらいいのか?ダイエットを意識するにはどうしたらいいか?など、効率的なメニューの立て方をまとめました。

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運動よりも初めは食事制限をしよう

ここからはもう少し実践的な話になります。まず繰り返しになりますが、最初は食事制限から考えましょう。

ダイエットが必要な人のカロリー収支を計算してみると、多くの方が、間食で肥満を説明できます。だから、食事の中でも、特に無駄な間食をやめることを意識すると良いです。

な〜んだ、簡単じゃん!と思った人も多いかもしれません。ですが、私たちは無意識に間食を食べすぎていたり、食べている量を少なく見積もってしまう傾向がとても強いので、間食を減らすと言うのは思っているほど簡単ではありません。

また、食事による摂取カロリーと運動による消費カロリーを比較すると、圧倒的に食事を減らすほうが簡単と思う方が多いはずです。ウィンナー1本のカロリーが15分の早歩きに相当すると考えると、分かりますよね。

そして、運動を始める時期は少しダイエットの効果が出て、リバウンドが怖くなったら筋トレを始めるなどが良いのではないかな〜と思っています。

“短期集中”プラス”リバウンド対策”がおすすめ

さて、最後にダイエットの計画について考えたいです。わたしはダイエットは3ヶ月程度の短期集中が良いと思っています。そして、現実的には、頑張っても3-4kg程度のペースにしたほうが良いと思っています。

ただし、これはあくまでもダイエット開始時の体格次第です。1ヶ月で1kg体重を落とすには、1日当たり-233kcal(体重1gあたり7kcalで計算)となりますので、非現実的なレベルではないですね。

でも、どんなダイエットの研究を見ても、そのほとんどで3ヶ月目以降は体重変化が鈍化してしまいます。これは、独学でず〜っと体重を減らし続けるのが如何に難しいかを物語っています。個人的には、3ヶ月くらいしたところで、リバウンドをさせずに体重を維持する方に意識をすると良いのかなと思います。

ダイエットで食生活や運動習慣が改善されていれば良いのですが、人によっては健康意識もなく、体重を落とすことだけを考えてしまうかもしれません。そんな人こそ、3ヶ月を目安に健康な食習慣、運動習慣に意識をシフトさせ、生活を整えてみるのが良いかな〜と思います。

習慣化というのは、簡単なものならば2週間程度で身につきますが、大変な習慣になると、身につくまでの時間も比例して長くなると言われていますので、数ヶ月くらいは継続し、それから、まだ痩せたいという方はもう一度仕切り直してダイエットに挑戦すれば良いのではないかと思います。

3ヶ月くらいの短期集中が良いと思っている理由は、多くの研究で体重減少が鈍化しているからと書きました。この体重減少の鈍化が3ヶ月くらいで起こる理由は、いくつか考えられますが、なんだかんだで大きいことはコンプライアンスの低下だと思っています。

3ヶ月もするとダイエットに飽きます。どうしても、ずーっと同じ方法だけで減量を継続するのはかなり難しいので、厳格にカロリーコントロールで体重を下げる期間や健康を意識する期間などある程度メリハリをつけて取り組むのが良いのではないかなと思っています。筋トレを意識する時期とかを入れるのも良いかもしれませんね。

参考文献

庵野拓将 著 科学的に正しいダイエット 最高の教科書

  • この記事を書いた人

Pon

食品会社勤務の元企業研究員(PhD)。食の機能性研究、腸内細菌の研究をメインにしていました。興味関心は公衆衛生、疫学、食品の機能性。好きな食べ物はカレーと杏仁豆腐。コテンラジオ、キングダムが好きです。統計の専門家に憧れます。興味のある研究について、Xやブログで発信しています。

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