はじめまして、こんにちは。この記事に興味を持ってくださりありがとうございます。私のブログでは食と健康に関連した情報をまとめていますが、本日の記事では食塩摂取量の地域別の違いをまとめたいと思います。
なんとなく食塩の摂取量には地域差があることはご存じだと思います。
ですが、具体的なデータで見てみると色々気づくこともあるんじゃないかなあと思い、この記事を作成してみました。また、食事の影響が大きい病気による死亡の人数を比較してみました。
フリーソフトとエクセルでのちょっとゆるめな描画になっています。(データは国の統計資料(e-stat)から抽出しました。)
Pon(ブロガー)
食品企業で働いています。腸内環境や食品の機能性研究に興味があります。また博士課程の社会人大学院生でもあります。Twitterでは気になった論文の情報などをつぶやいています(@Pon_yourublog)。
地域別には北に、内陸にいくほど塩分摂取量が高い傾向
図:都道府県の塩分摂取量のヒートマップ
まず、この結果です。都道府県別の塩分摂取量をヒートマップにしてみました。
熊本県のデータがないのは震災の影響でデータが欠損もしくはデータはあるけれど参考にならないと判断したんだと思います。
グラフ:都道府県別の塩分摂取量ランキング
また、都道府県別の塩分摂取量の一覧を下記のグラフにしました。なお塩分摂取量のデータは男女の平均値ですが重みづけはしていないのでちょっと不正確な値です。
さて、いくつかポイントがあると思うのですが、ひとつは北に行くほど塩分摂取量が高い傾向があるということです。
寒冷な地域では体温調節のために塩分をとると言われるようです。(詳細はあまりよく分かりません)
一方で、内陸や北に行くほど塩分が高くなる理由に食品の保存の問題は大きく影響していると思います。
漬物は食品の塩分を高めることで保存性を上げていることはみなさんご承知だと思います。
ですので、冬場に農作物が手に入らない寒冷地や、港から遠く、輸送に時間がかかってしまう内陸地域では、漬物が良く食べられることはよく理解できます。
1位の長野県は寒冷で内陸という両方の条件が揃っていますね~。
塩分摂取量と病気の相関
さて、今回の記事では続けて、一気にグラフを6つ出していきたいと思います。
全て横軸に都道府県別の塩分の摂取量をのせていて、縦軸に各病気ごとの都道府県別の10万人当たりの死亡の人数を示しています。
グラフ:食塩摂取量と全ての死亡の関係
グラフ:食塩摂取量とがんによる死亡の関係
グラフ:食塩摂取量と糖尿病による死亡の関係
グラフ:食塩摂取量と高血圧による死亡の関係
グラフ:食塩摂取量と心血管疾患による死亡の関係
グラフ:食塩摂取量と脳卒中による死亡の関係
食塩摂取量が多いとがんや脳卒中での死亡が多い!
グラフを見ると、多くの病気で右肩上がり、つまり塩分摂取量が高い地域ほど、様々な病気が要因の死亡の人数が多いという傾向が分かりませんか?
こういう解析は生態学研究と言って、仮説の証明にはならないのですが、なんとなく傾向を把握したり、仮説を立てたりするのにとても分かりやすいです。
塩分摂取量が高いと高血圧になるリスクが高くなります。しかし、実際にはがんや脳卒中で死亡する人が多いのかなあということがグラフから見えてきます。
一方で、心血管疾患で亡くなる人数との関係性が予想よりも低く、グラフを作ってみてちょっとびっくりしました。
さいごに
ここまで読んで下さりありがとうございました。
今回は視認性を重視して、グラフを多めにしました。塩分摂取量の地域性を理解すると、自分の食生活を大まかに振り返ることができるのでとても有効だと思います。
また、今回の結果からわたしが感じたことは、味噌汁にくらべて漬物のほうが地域性が強く出るのかなあと思いました。
味噌汁は具材や味噌の種類などは地域性がありますが、基本的には日本人の食生活、全体的に共通した課題であるのに対して、漬物は、地域でとれる作物や物流の利便性などの違いで地域ごとに特徴が出て、それが塩分の摂取量にも影響しているのかなと思いました。
また、麺類もかなり地域性があって、食べ方もそれぞれにオリジナル性があるように思います。わたしが住んでいる山梨県のほうとうもドロッとしていて、野菜なども多いので、麺だけでなく汁まで食べる人が多そうです。
山梨県は比較的塩分摂取量が高く、わたし自身も高いので食事を気をつけないといけないなあと思っています。
最後まで読んでくださりありがとうございました。この記事が、何かの参考になったら嬉しいです。
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塩分摂取量が気になる方は、是非読んでみてください。
それでは!