健康 食事

食事で予防しやすい病気と、予防しにくい病気

2020-05-22

はじめまして。こんにちは。この記事に興味を持ってくださりありがとうございます!

今日の記事では、「食事で予防しやすい病気と、予防しにくい病気」を紹介したいと思います。

病気の予防って、できること限られていますよね。直ぐに思いつくものは運動、休養、食事の3つと、あとは喫煙などでしょうか?喫煙とか、本当にあらゆる病気のリスク上げますからね~。

結論から言うと、「心血管疾患」が圧倒的に食事の影響を受けます!

そして、他にはがんや糖尿病などですが、ほぼ心血管疾患なので、もうね、その中に埋もれちゃって、他の項目はちょっと良く分からないかな?ってレベルでもあります。

でも、予防しやすい病気と、予防しにくい病気が分かっていると、それだけでも、かなり普段の生活に役立てていただけるかな~と思います。

食事の影響が大きいのは、心疾患、もちろん糖尿病や高血圧も!

心臓の断面のイラスト

ということで、さっそく本題なんですが、まずは、全世界で食事が原因で病気になり、死亡すると推定された人数を、1年間の合計人数とその内訳で紹介したいと思います。

項目人数
全ての死亡10,885,706
心血管疾患による死亡9,497,341
がんによる死亡913,090
糖尿病による死亡338,714

どうですか?(どや顔)

わたしもこのデータを見た時にはビビったんですが、ほぼ心血管疾患(心疾患)!1,090万人のうち、950万人が心疾患ってなんなん?

あまりにも心疾患が多すぎて、正直、他があまり入ってこないです。上のデータは、一応推定値ですが、ちゃんとした論文のデータです。

しかも、かなりしっかりした論文です。

日本人の死亡の原因は1位がん、2位心疾患

東京タワーのイラスト

ちなみに日本人の死因を厚生労働省が出している人口動態調査から引用すると、下記の順番になります。

死因[%]
がん27.4
心血管疾患15.3
老衰8.0
脳血管疾患7.9
肺炎6.9
不慮の事故3.0
誤嚥2.8
腎不全1.9
血管性等の認知症1.5
自殺1.5

がん、めっちゃ多いけど、心疾患もいい感じで後を追っています。

もちろん、糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満症など、生活習慣病は、死因には入ってないですが、食事の影響がまさしく一番大きいのはこの2つだと思います。

ただ、生活習慣病の場合は、直接その病気で亡くなるのではなくて、いろいろな病気のリスクになり、最終的には心疾患、腎疾患、がんなどの合併症で亡くなるので、上の2つの表では、過小に評価されてしまいます。

リスク因子がはっきりしている病気は相対的に食事の影響が小さい

カウンターで食事をする人たちのイラスト(女性)

ってなわけで、食事から連想する病気っていうと、糖尿病や高血圧。そして、食生活が原因で死亡につながる病気で一番大きいのは、圧倒的に心疾患です。

じゃあ、逆に食事の影響が少ない病気とかはどんなのがあるんでしょうね?

これは、まず答えることは、食事の影響というのは、ちょっとした違いかもしれませんが、積み重ねとしては大きいので、食事の影響がまったくない病気っていうのは基本的にはないと思います。

ですが、大きなリスク要因が明確に分かっていて、それが食事ではない場合には、相対的に食事の影響は小さいと思います。

例えば肺がんなどは喫煙によってそのリスクが6倍になりますので、食事の影響があったとしても、かなり埋もれてしまうのではないかな~と思います。

また、感染症なども、同じ生活をしていて感染する人、しない人がいますので、そういった体質の違いは、食生活で説明できるものもあるかもしれませんが、手洗い、うがい、マスク、人込みを避けるなど、食生活以外の影響のほうが大きいことも確かです。

まとめ

smiling woman holding pack of food inside grocery store

さいごまで読んでくださり。ありがとうございます。今回の記事をまとめると下記のようになります。

〇 食事の影響でかかりやすい病気は糖尿病や高血圧です。
〇 そこから、さらに死亡の原因になる病気は心疾患、がん、糖尿病です。

また、食事の影響で病気になり、死亡する人って全世界では22%くらいだそうです。これは餓死などではなく、食事によって心疾患やがんなどになった人の割合ということです。

22%ってめっちゃ多いと思いませんか?

食事って人間の3大欲求の一つでもあり、改善するのって難しい点も多いと思うんですが、塩分摂取量を減らすとか、白い炭水化物は減らすとか、砂糖たっぷりの飲み物はできる範囲で控えるなど、小さな積み重ねで、自分の将来を変えることができると思います。

よかったら、すこし意識してみたらいかがでしょうか?

参考文献

Health effects of dietary risks in 195 countries, 1990-2017: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2017.
GBD 2017 Diet Collaborators. Lancet. 2019 May 11;393(10184):1958-1972.

  • この記事を書いた人

Pon

食品会社勤務の元企業研究員(PhD)。食の機能性研究、腸内細菌の研究をメインにしていました。興味関心は公衆衛生、疫学、食品の機能性。好きな食べ物はカレーと杏仁豆腐。コテンラジオ、キングダムが好きです。統計の専門家に憧れます。興味のある研究について、Xやブログで発信しています。

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