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健康格差ってなに?COVID-19に見る健康格差とは

初めまして、こんにちは。この記事に興味を持ってくださりありがとうございます。
わたしのブログでは食や健康に関する情報を紹介しています。で、今日は健康格差について書いていきたいと思います。

もう既に、十分市民権を得ている言葉になっていると思いますが、「健康格差」という言葉をご存じでしょうか?
代表的な例をあげると、先進国においては、肥満や慢性疾患は社会経済学的な要因と強い相関があります。
また、これまでに様々な論文でタバコの影響というのは見てきましたが、必ずと言っていいほど喫煙と社会経済学的な要因というのには強い相関があります。

こういった傾向を考えると、健康格差には大きく2つの側面があると思います。

① 単純にお金があるかどうかで受けることのできる医療サービスの差による健康格差
② タバコなどのように、教育的側面に影響している健康格差

この記事では、健康格差に関する身近な題材として新型コロナウィルスの例をいくつか紹介したいと思います。

COVID-19で話題となった健康格差問題

黒人罹患率および重症化問題

まず一つ目として黒人での罹患率、重症化率が高いというニュースが頻繁に目に入ってくるようになりました。
ある時にはそれは、アメリカだったり、あるときはイギリスだったりしました。
特に医療制度が整っていないアメリカはこの影響が余計に顕著だったんじゃないかと思います。

* Includes all available data from Washington, D.C., and the 50 states. Users are cautioned that the Indigenous rate is calculated from just 21 reporting states. States employ varying collection methods regarding ethnicity data. Denominator is built from data aggregated from each state, aligned with their method.
https://www.apmresearchlab.org/covid/deaths-by-race

上の表は人種や民族に分けて米国での新型コロナウィルスの死亡割合を解析した記事の引用です。見て分かる通り、明らかに10万人当たりの死亡者数で黒人が高いです。

これほど極端に差があるのは、明らかに偶然ではありませんね。ちなみに、黒人の人口割合<黒人の感染割合<黒人の死亡割合となっているようで、黒人の感染率は高く、死亡率はさらに高いということで、これが米国内で大きな分断を引き起こしています。

この理由には、遺伝的な要因も含めて色々と考えられますが、社会経済学的要因と考えたほうが自然かと思います。決して、米国政府や医療機関が黒人よりも白人の命を優先しているということはないはずです。

黒人が多く住んでいる地域では社会保障などが十分でない地域があったり、人が密集しているという話もあります。医療制度が整っていない米国では、医療費が高いため、貧困層の人ほど病院に行くのをためらってしまい、重症化しやすいことは容易に考えられます。

こういった要因がいくつも重なった結果の死亡率の違いだと思いますが、コロナウィルスが引き起こした分断がミネソタ州での警官による黒人死亡事件により決定的となり、深刻な社会問題となっています。

しかし、こういったことは米国だけでなく、英国でも報道されており、今回のコロナの中で流行った言葉の一つでエッセンシャルワーカーなんて言う言葉もありましたが、エッセンシャルワーカーには黒人が多いといった報道もありました。

エッセンシャルワーカーへの注目

続いて、コロナ禍の中で注目を集めた言葉であるエッセンシャルワーカーについても少し述べたいと思います。

エッセンシャルワーカーという言葉が昔からあったのかは分かりませんが、調べたところ、Wikipediaに登録されたのは2020年5月26日ということで、本当に最近注目されるようになったんだなぁということが良く分かります。

このエッセンシャルワーカーは言葉が示す通り、社会が存続していくための「必須の 働き手」ということですよね。今回のコロナ禍で特に注目されたのは医療従事者、保育士、介護士、宅配業者、スーパーの店員、公共交通機関などで働く人、ゴミ収集員などです。

不要不急の外出は避けてくださいと言われている中、働きが必要とされた人たちですので、感染のリスクは当然高くなりますし、場合によってはそれが原因で差別的な対応をとられてしまうこともあったのではないかと思います。

中国、武漢での医療従事者の感染リスクを調べた論文(参考文献1)によると、武漢市内の一般市民の感染率0.18%に対して、医療関係者9600人の感染率は1.1%と実に6倍以上という結果でした。

この論文では興味深いことが書かれていて、初期段階でファーストラインの看護師が軒並み感染したため、この調査が行われたときには、ファーストライン以外の医療従事者のほうが多く感染していました。ファーストラインで働く看護師はなんと60%が初期段階で罹患したと報告をしているので、その深刻さが良く分かります。

【BBCニュース紹介】新型コロナウイルスと貧困、最悪の組み合わせ?

最後に、新型コロナウィルスと健康格差について考えてもらえたらと思い、リンクを紹介させていただきます。
https://www.bbc.com/japanese/video-52916366

以下、BBCニュースより引用です。

ロックダウンが緩和された時  より安全な人は誰だろうか?
豊かさで感染リスクは  変わってしまうのだろうか?

経済学者によると  年収と職場での接触には関連がある
年収が高いほど  職場での接触人数が減る
また年収が高いほど  在宅勤務の可能性が高い

しかしこの関連性も  国によって大きな違いがある
モザンビークでは  在宅勤務できるのは5%
トルコとメキシコは25%  英国とスウェーデンは40%だ

収入の少ない人ほど  公共交通機関を利用する
富裕層は自家用車や  タクシーを使うため
接触人数が少なくなる
しかし運転手は別だ
タクシー運転手は  平均よりも死亡リスクが高い

貧しいほど生活の中で  人との接触が多くなる
何世代もが同じ家に住む場合
高齢者の  感染リスクは高くなる

マスクや除菌グッズなど  防護用品はお金がかかる
ぜんそくや糖尿病  心臓疾患もリスクを高める
そして貧困は  基礎疾患とも関連がある

インドやブラジル  メキシコなどの途上国では
新型ウィルスによる  死者の年齢が若い傾向にある

保険システムが  整っていない国でも
富裕層は  別の場所に移動できる

こうした問題は  ワクチンで解消できるだろう
でも誰が最初に  ワクチンを受ける?
ワクチンの約半分が  アメリカで開発されている
有名人が優先して  検査を受けている中・・・
ワクチンはどうなるだろうか?

まとめ

ここまで読んでくださりありがとうございました。最後の動画と言葉はBBCをただ引用しただけです。

今回の記事は書くことが非常に難しい内容でした。というのは意外と公式のデータが少なく数字などでまとめるのが難しかったという点と、何よりも、記事を書いているわたし自身が偏見に満ちていることに気づいたからです。

もちろん普通の記事では偏った考えは、大いに歓迎で、できるだけ自分の考えを含めて積極的に伝えていきたいのですが、新型コロナウィルスの記事についてはできるだけ正確な情報をという考えがあったことと、この記事に偏りがあると、読者に分断や誤解を与えてしまうと思い、迷った末、自分の考えなどはほとんど削除しました。

BBCの動画はすごく秀抜で、本当に多くの人に見てほしいと思いました。
この記事が何かの参考になれば幸いです。それでは。

参考文献

  1. Coronavirus Disease 2019 (COVID-2019) Infection Among Health Care Workers and Implications for Prevention Measures in a Tertiary Hospital in Wuhan, China. JAMA network open. 2020 05 01;3(5);e209666. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2020.9666.

食品会社勤務の企業研究員。公衆衛生の講座に在籍する、社会人博士課程の大学院生でもあります。食の機能性研究、腸内細菌の研究に軸を置いています。興味関心は公衆衛生、疫学。統計の専門家に憧れます。興味のある研究について、Twitterやブログで発信しています。

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